格安のセールストークをうたう点検商法には注意しましょう

 

【事例】

知らない業者から「雨どいの掃除を今なら千円でします」と自宅に電話がかかってきた。格安なので掃除をお願いしたところ、翌日業者が来て突然屋根の点検を始め、「屋根がずれているのでこのままでは雨漏りする。大至急工事をしたほうがいい」と執拗に言われ、急に不安になった。50円という納得できない金額だったが、業者の態度があまりにも怖くて契約書にサインしてしまった。

【解説】

掃除や点検を口実に近づき「すぐに修理しないと危険です」または「台風が来る前に工事を終了しないといけません」などと、言葉巧みに不安をあおり、急いで契約や工事をしようとする悪質商法があります。事例のようなケースは典型的な点検商法です。点検商法では事例以外にも、無料点検と言って勝手に業者が上がり込み、「床下の湿気がひどいので、すぐに工事が必要だ」と言われ、床下工事やシロアリ駆除の契約を迫られたというケースも目立ちます。電話勧誘や訪問販売では、特定商取引法により契約書を交付することが義務付けられており、契約書を受け取った日を含めて8日間はクーリングオフすることができます。またクーリングオフは書面で通知することが必要です。しかし最近では、業者がクーリングオフしないように契約者を説得したり、クーリングオフしても返金しないなど、強引さと悪質さの目立つ事例もありますのでご注意ください。このようなトラブルに遭わないためには、突然訪れた業者に不具合などを指摘されても、その場での契約は避けましょう。修理や工事が必要な場合は、信頼できる複数の業者から見積もりを取り、費用や工事内容について説明を受け、家族で十分に相談した上で決めることが大切です。何かあれば相談室まで。