契約のおはなし

「契約」とは何?「約束」とどう違うの?
改めて考えると難しいことのように思えますが、あなたがお店で食べ物や洋服を買うのも「契約」といえるのです。
ここでは、トラブルに巻き込まれて後悔しないための「契約」に関する基礎知識をご紹介しましょう。

契約についての説明イラスト

「契約」には「法的な責任」がある

「約束」も「契約」も、「当事者同士が自由な意思を持って、決めごとをする」という点では同じです。
ただし、「契約」が単なる「約束」と違うのは、「契約」には「法的な責任」が発生するということ。もっと簡単にいうと、「法律のルールに従わなければいけない」ということで、例えばあなたがお店で商品を買って、代金を支払わなかったら、あなたは売り主から訴えられて、裁判所はあなたに支払いの判決を言い渡すでしょう。それだけ、「契約」には法律の強い拘束力があるということを覚えておきましょう。

「契約」は簡単には取り消せない

「契約」は、当事者の自由な意思で決められ、口約束だけでもよいことになっています。後でトラブルにならないよう、契約書や印鑑で証拠を残す場合がほとんどですが、これらがなくても「契約」は成立します。
自由であるかわりに、法的な責任も生じますから、簡単に解約することもできないのです。「気が変わった」からといって一方的に解約はできないので、契約は慎重に行うことが必要です。

消費者を守るために、例外もある

契約はどちらかが一方的に取り消すことができないのが原則ですが、例外もあります。未成年者が単独で契約を結んだ場合や、相手方にだまされた場合、相手方から強迫を受けた場合などは、取り消しが可能です。クーリング・オフ制度も消費者を守るための例外の一つです。しかし、いずれにしても取り消しには「理由」や「条件」が必要になりますので、契約は慎重を期すに越したことはありません。

意外と知らない クレジット契約の基礎知識

「クレジット」とは、商品やサービスを購入するとき、いったんクレジット会社が代金を立て替えて、後で購入者がクレジット会社に返済するという契約のことです。
クレジットを利用した悪質な訪問販売の対策として、クレジット会社の責任が強化されています。

もっと気をつけたい クレジットカードの現金化

「クレジットカードのショッピング枠を現金化する」という看板を見て、業者に問い合わせたら、「クレジットカードで10万円の商品を購入すれば、7万5千円の現金をバックするとのことだったので、契約し7万5千円の現金を受領した。しかし、後日クレジットカード会社から10万円の購入代金を請求されて、支払えない。

 「クレジットカードのショッピング枠の現金化」により、一時的に現金を得ることはできますが、その金額より高額な支払いに追われるため、債務が膨らんでしまう可能性があります。換金目的でのカード利用はクレジットカード契約違反行為です。くれぐれも行わないようにしましょう。

知っておきたい 多重債務のこと

借金問題に悩む若者が増えています。社会経験が浅く無防備な若者を狙った悪徳商法が原因で、キャッシング地獄に陥る人や、判断力が未熟なため、支払い能力以上の買い物をクレジットカードでしてしまう人などが多いのです。若い頃からお金や契約に対する十分な知識を持つことが求められてきています。
また、借金問題は必ず解決できます。ひとりで悩まず、専門機関に相談しましょう。

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