日根郡鳥取郷の製糖用具 (有形民俗文化財)
名称 : 日根郡鳥取郷の製糖用具
種別 : 有形民俗文化財
所在地 : 阪南市尾崎町
指定年月日 : 平成29(2017)年12月22日
江戸時代後期から明治時代にかけて、泉州地域は和製砂糖(わせいさとう)の特産地(とくさんち)で、砂糖の原料(げんりょう)である甘蔗(かんしょ)も盛んに植えられていました。しかし、明治時代になると安い砂糖の輸入(ゆにゅう)や機械化の影響(えいきょう)により製糖業(せいとうぎょう)は衰退(すいたい)の一途(いっと)をたどり、姿を消してしまうとともに、道具類も消失(しょうしつ)していきました。
甘蔗しぼりの機械である「砂糖繰機(さとうくりき)」の部品や、白砂糖製造用具である「瓦漏(とうろ)」など、今に残る用具は、阪南市域の生活水準を引き上げ、現在の基盤(きばん)をつくった生業のひとつである製糖業を伝える重要な資料として、阪南市指定有形民俗文化財に指定されました。
日根郡鳥取郷:江戸時代、大阪府泉佐野市以南は日根郡、今の阪南市域は鳥取郷と呼ばれていた。
甘蔗:サトウキビのこと。
瓦漏

黒田砂糖仲行司印
砂糖操機の円石
砂糖操機の砂糖繰台

砂糖繰機で甘蔗をしぼる様子