土手家瓦製造用具
名称 : 土手家瓦製造用具
種類 : 有形民俗文化財
所在地 : 阪南市尾崎町
指定年月日 : 平成27(2015)年3月20日
泉南地域は近世初頭以降、瓦の生産地として知られ、明治・大正時代に最盛期をむかえます。しかし、排煙等の環境問題や材料である粘土の不足、他地域での機械化による大量生産や品質向上が進んだことなどの影響を受け衰退(すいたい)の一途(いっと)をたどり、昭和60年代中頃には数件を残すのみとなりました。
土手家は大正4(1915)年から昭和63(1988)年まで貝掛(かいかけ)で瓦製造業を営んでおり、時代が進むにつれ作業の一部を機械化していったものの、伝統的な技法は受け継がれてきました。
土手家瓦製造用具には、粘土をのせる台を始め、成形時に使用する多様な用具が見られ、中でも地瓦(じがわら)においては、製造に関する用具一式がそろっています。これらの用具は、阪南市域を支えた伝統産業を後世に伝える、貴重な資料と言えるでしょう。
地瓦:一枚で本瓦ぶきの平瓦・丸瓦の両方を兼ねる桟瓦(さんがわら)のこと。

土手家瓦製造用具