所信表明

所信表明(阪南市議会 令和6年第4回定例会)

住みやすいまち、憧れのまち阪南へ 
 
阪南市議会第4回定例会の開会にあたり、所信を明らかにする機会をいただきましたことに議長をはじめ、議員の皆様に厚く御礼申し上げます。 
 
去る10月27日に行われました市長選挙において、市民のみなさんのご支援を賜り、今般、市政を担わせていただくこととなりました。 
本定例会における諸議案の説明に先立ちまして、市政を進めていく基本的な考えや主要な政策について述べさせていただきます。 
 
「住みやすいまち、憧れのまち阪南へ」 
 
私が任期4 年、全身全霊で取り組むスローガンです。 
市民の一人ひとりが阪南市を自慢できる、羨ましがられる阪南市を丁寧かつスピード感を持ってつくってまいります。あわせて、市民に寄り添う、優しく強いまちづくりを基本的な理念とし、任期を全うできるよう行政運営をすすめてまいります。 
 
私は、景色や環境がよく、過ごしやすく、何よりも人が温かいこの生まれ育った阪南市のまちが大好きです。そんな大好きな阪南市が、どんどん元気を失っていくことに危機感をもっています。 
いま、阪南市が、元気をなくしているのは、将来のビジョンが見えず、迷走しているところにあります。私はビジョンを明確に示し、職員が能力を120%発揮できるように市政をすすめていきたいと思います。 
阪南市にビジョンと実行力を、市民に希望と誇りを、取り戻し、憧れのまち阪南をつくってまいります。 
 
それでは、私が実現をめざす主要な政策について、これより述べさせていただきます。 
 
1.子ども子育てまんなかのまち 
1つ目が、「子ども子育てまんなかのまち」でございます。 
 
・保育料を全年齢無償化します 
子どもたちには、スクスクと個性を活かしながら学び育つ環境を整え、子育て世代には、暮らしやすい環境づくりをすすめることの旗印として、保育料の全年齢無償化に取り組んでまいります。先ずは、その財源確保に向けて取り組んでまいります。 
 
・子どもを産みやすい、育てやすいまちへ 
子ども子育て拠点の整備について、子育て世代の身になって市民に寄り添い、「子育て拠点再構築方針の再構築」をします。具体的なロードマップ(工程表)を示し、安全安心でワクワクする子育て環境づくりとしてビジョンをしっかりと掲げ、すすめてまいります。 
 
・子育て世代に選んでもらえるまちへ 
子育て世代に選んでもらうためには、子育て世代が働きやすい環境づくりが必要です。既存企業と連携して、地域経済を活性化することと企業誘致にも積極的に取り組むことで、地域の雇用を創っていきます。 
総じて、子育て世代の求めているワークライフバランスに焦点を当て、整えていくことができるまちが、人口減少社会で生き残るまちでもあると考えています。そのためにも、子育てしやすい柔軟な働き方を推進しつつ、地域で就業し、活躍する人材の育成もすすめてまいります。 
 
・教育施設整備計画の策定に取り組みます 
阪南市内の8小学校のうち6小学校で、単学級化が進んでいます。現状の教育環境をしっかり把握し、将来を見据えた整理統合整備計画を早期に策定してまいります。 
 
・教育環境改革をします 
より質の高い初等・中等教育ができるように教育環境を整えていくため、STEAM教育など、ワクワクする教育プログラムづくりに取り組んでまいります。また、コミュニティスクール(学校運営協議会)設立に向けて取り組むことや、海洋教育など阪南市の特色を活かした教育も、これまでと同様に積極的に進めていき、子どもたちの個性を伸ばす教育環境をつくってまいります。 
 
・子どもがスクスク育つまちにします 
子どもたちが安心して集い遊べる場所の整備が必要です。市内にある都市公園など公共施設の充実やせんなん里海公園の活性化に向け取り組んでまいります。また、次世代を担う子ども達に政治やまちづくりに関心を持っていただくために、市議会と連携して、子ども議会の実施に向けすすめてまいります。 
 
 
2.市民に寄り添うまち 
2つ目は、「市民に寄り添うまち」でございます。 
 
私は、市民に寄り添うために市長として市政報告会を実施していきます。併せて、ブログ、SNS などを用いて、情報の受発信をすることで、徹底した情報公開とガラス張りの政治をめざしてまいります。 
 
令和3年2月に発出した財政非常事態宣言については、早期に解除し、人口減少対策・地域経済対策に取り掛からなければなりません。そのため、令和6年度決算をもって、財政非常事態宣言を解除することをめざします。 
 
・高齢者が暮らしやすいまちへ取り組みます 
高齢者の一番の困りごとである地域の移動手段について、今までの公共交通と合わせて、地域の皆様のご協力と連携、自治体ライドシェアの導入など、地域に寄り添った最適化された交通をすすめてまいります。 
 
・安全安心のまちづくりに取り組みます 
市民の生命と財産を守るために防災防犯の強化に力を入れてまいります。また、普段の暮らしの安全にも力を入れ、食と運動からつくる健康のまちとして、介護・認知症予防策の充実を進め、健康寿命延伸のまちをつくってまいります。 
 
・住民自治を最優先するまちづくりをすすめます 
市職員は、地域と市民に寄り添うことができるように地区担当職員を配置し、地域まちづくり協議会の設立支援、住民センターの地域移譲問題に対して、一緒に取り組みます。 
また、市民活動センターの役割の明確化と強化を図り、市民協働・共創事業の充実、コミュニティビジネスの支援、市民活動の活性化を図ることができるようにすすめてまいります。 
 
・業務改善と意識改革により公務員改革に取り組みます 
市職員は、市民に寄り添い、親しまれる公務員として、ディズニーランドのキャストのような「おもてなし力」を向上させていきたいと考えております。
また、職員がアイデアや提案を出しやすい職場づくり、実行し成果の見える仕事づくりなどをすすめてまいります。併せて、行政DX、働き方改革、ポスト管理などにより、総人件費削減に取り組んでまいります。 
 
 
3.地域経済が回るまち 
3つ目は、「地域経済が回るまち」でございます。 
 
「ふるさと納税の強化」、「地域ポイントの導入」、「他自治体との特産品相互取扱協定」をすすめ、地域の事業者を元気にしてまいります。 
特に、ふるさと納税の強化にあっては、近隣市町の取り組みを積極的に参考にしながら、民間との連携を強化し、地場産品が“ないならつくる”ためのサポート体制づくりなどに取り組み、「阪南モデル」をつくってまいります。 
そのためにも、チャレンジしたい事業者や起業したい若者たちをサポートし、チャレンジできるまちとして、全国にアピールしてまいります。また、積極的な外部専門人材の採用なども行い、地域を元気にしてまいります。 
 
・賑わうまちづくりをすすめます 
阪南市の魅力を最大限に発揮していきます。せんなん里海公園の活性化策のほか、山中渓・尾崎駅周辺など阪南市には、まちの魅力がたくさんあり、最大限に活用すべきと考えております。 
せんなん里海公園は、市民にとっても、市外から訪れる方々にとっても、もっとワクワクするような公園になるように大阪府とともに取り組むべきですし、山中渓の温泉復活、尾崎駅周辺の賑わいづくりも阪南市において大きな魅力の原石です。一つ一つを磨き上げ市内外にPRしてまいります。 
 
 
最後に、私は、トップセールスを力強く推進してまいります。 
阪南市の顔となり、一番のインフルエンサーとして、阪南市の魅力を発信してまいります。市民と情報を共有し、寄り添うと同時にまちづくりを市民の“ワガゴト”として捉えていただくようビジョンを明確に示し、一つ一つ確実に解決してまいります。 
 
議員各位をはじめ、市民のみなさんのご支援・ご協力をお願い申し上げ、市長就任の所信表明といたします。何卒、よろしくお願い申し上げます。 


 
阪南市長 上甲 誠