力石
「力石(ちからいし)」とは「力くらべ」に用いられる大きな石で、江戸時代から昭和初期ころまで娯楽(ごらく)や鍛錬(たんれん)のために用いられていました。
石は村ごとに大小数個ずつあったようで、若者たちが集まるのに都合のいい寺社、空き地、道端、民家の庭などに置かれていましたが、次第に石そのものも忘れられていきました。
「力石」の持ち上げ方には、胸まで、肩まで、頭上までなどがあり、また持ち上げるだけではなく担いで歩いたり、体の周りを回したりすることもあったようです。石に縄をかけて持ちやすくしたり、非常に重いものでは石が地面を離れればよしとしたり、石の重さと個人の体力に応じて様々な条件と目標がありました。また、力自慢になると五合升(ます)の上に乗ったり、高下駄を履いたりと高度な技に挑戦したそうです。
阪南市域では中村で使われていた、加工された大(約120kg)と小(約80kg)と、自然石(約130kg)の3つが現存しています。
中村:鳥取中の旧名
斗:尺貫法(しゃっかんほう)における体積の単位で、1斗 は約18L。
左 「力石」
(約120kg、長さ50cm、幅32cm、高さ31cm)
右 「七斗」
(約80kg、長さ46cm、幅31cm、高さ23cm)
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