藪本家石工用具

名称 : 藪本家石工用具(やぶもとけいしくようぐ)

種類 : 有形民俗文化財

所在地 : 阪南市尾崎町

指定年月日 : 平成21(2009)年3月24日

    泉州南部の山間部で産出される和泉砂岩(いずみさがん)は、古墳時代(3世紀中頃~7世紀前半)における石棺(せっかん)をはじめ、中世期(12世紀後半)以降は様々な石造品に利用されてきました。その加工を行う泉州石工(せんしゅういしく)は全国的にも名を知られ、各地で泉州石工の名が刻(きざ)まれた石造物が確認されています。しかし、戦後急速に衰退し、伝統的な技術が失われつつあります。

    指定の物件は所有者が先代(親方)から受け継いだ、機械化される以前から使用してきた伝統的な石工用具です。石材加工用の道具だけでなく、携帯式の鞴(ふいご)に代表されるように、加工具の製作や手入れの際に使用する用具まで揃っており、本市における伝統的な技術や産業を考えるうえで重要な資料です。

 

    鞴:火力を強めるために用いる送風装置。

藪本家石工道具

藪本家石工道具

『新撰石工雛型』(作品見本)

『新撰石工雛型』(作品見本)