玉田山古墳群 その2

    自然田(じねんだ)の玉田山丘陵(たまだやまきゅうりょう)は現在は公園になっていますが、丘陵西側に1号墳、2号墳の2基からなる「玉田山古墳群」があります。

    1号墳は昭和36(1961)年1月、水路整備(せいび)工事中に発見され、教育委員会(当時東鳥取町)は早々に調査団を結成し、調査を行いました。その結果、直径10.5mの円墳で、上部が削り取られていたため高さは不明ですが、棺(ひつぎ)を納めた横穴式石室(よこあなしきせきしつ)や死者に供(そな)えた副葬品(ふくそうひん)も出土しました。出土した土器から約1400年前の古墳であることがわかりました。調査後には墳丘(ふんきゅう)の復元(ふくげん)工事が行われ、平成14(2002)年1月29日、大阪府指定史跡に指定されて現在も大切に保存されています。

    1号墳の南に位置する2号墳は、以前より横穴式石室が露出(ろしゅつ)していました。天井部と側壁上部はすでに失われ、床面には土砂が溜まっており、過去に満足な調査を受けていませんでした。教育委員会では平成15(2003)年度に調査を行い、直径約12mの円墳で玄室(げんしつ)(棺を納める部屋)は長さ2.8m、幅1.6m、羨道(せんどう)(入口から玄室に続く道)は長さ2.0m、幅0.9m、床面には排水溝(はいすいこう)が設(もう)けられていたことがわかりました。また、出土した土器から1号墳とほぼ同じ時代の古墳であることもわかりました。

    玉田山2号墳は泉南地域で実際に石室がみられる数少ない貴重な古墳として、平成16年(2004)年1月21日に阪南市指定史跡に指定されました。

玉田山丘陵(平成8(1996)年頃)

玉田山2号墳の石室

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