古代のアクセサリー

    古代において「玉」 は装飾として身に着けるだけのものでなく、呪術的(じゅじゅつてき)な意味合いがあったと考えられています。「玉」は、その形から「勾玉(まがたま)」、「管玉(くだたま)」、「丸玉」、「平玉」、「棗玉(なつめだま)」などがあり、材質も碧玉(へきぎょく)、滑石(かっせき)、ヒスイ、ガラスなどさまざまです。

   なかでも「勾玉」の歴史は古く、縄文時代前期(約6000~5000年前)の遺跡からも出土しています。形は全体が湾曲(わんきょく)しており、もともとは動物の牙(きば)に穴をあけた「牙玉(きばたま)」の材質を変えたものではないかとも言われています。

    菟砥(うど)川の左岸に所在する亀川(かめかわ)遺跡からは様々な土器とともに滑石製の勾玉、管玉などが1万点近く出土しています。滑石とは一般に「ロウセキ」として知られる柔(やわ)らかく加工しやすい石で、古墳時代の装飾品によく使われていました。完成品以外にも、穴をあけただけで磨かれていない製作途中と思われる玉や、加工する作業台と考えられる石も出土していることから、古墳時代中期末~後期前半(約1540~1470年前)にかけて、この地で玉を製作していたことが推測されます。

    亀川遺跡:自然田(じねんだ)に所在する遺跡。

古代のアクセサリー

勾玉と管玉

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