財政非常事態宣言について(令和3年2月19日)
阪南市長の水野です。
市民の皆様に、財政非常事態宣言につきまして、お伝えいたします。
まず、新型コロナ蔓延・拡大のもと市民の皆様の命、健康そして暮らしが脅かされています。コロナワクチン接種に向けての準備を含め、コロナ対策につきましては、引き続き、万全を期してまいります。
また、本市における人口減少・少子高齢化の中で、暮らし生活を支える医療、福祉そして介護サービスにつきましては、引き続き、しっかりと確保していかなければなりません。また、コロナウイルスの感染拡大が災害と言われるように、これからは大きな自然災害が待ち受けています。こうした危機的な事態におきましても、しっかりと対処していかなければなりません。
そのためには、本市の財政が健全であることが前提となります。
将来に向かって市民の皆様としっかり協働し、活力あふれる優しさとしなやかさを持ったまちづくりをしっかりと進めていくためにも、不退転の決意で今、財政が非常事態の状況にあることを宣言いたします。
さて、人口減少は、2000年を機に減少傾向にありますが、ここから先、5年10年は、より一層強く速いスピードで現象が進んでまいります。それは、市税収入の減少を意味します。コロナウイルスの感染拡大によって、さらに市税収入は減少傾向を強めてまいります。
また、少子高齢化の中で社会保障に関わる義務的な経費は、やはり増大してまいります。また、本市にある多くの施設は老朽化しており、改修が必要な状況にあります。
こうした状況の中で、私たちの市政において、8年連続で財政調整基金を取り崩しながら決算を続けています。令和3年度の予算編成におきましても、財政調整基金を頼る必要がございました。
こうした状況におきまして、現在も行財政構造改革プランをさらに進めていくために努力をしております。この間、一定の成果を上げながらも厳しい状況が続いています。市民の皆さんの暮らしを将来に届けていくために、ここでしっかりと今、非常事態宣言を打つことが重要となっています。
今であればこの阪南市の財政を立て直す。しっかりとこのまちを自立させることができると考えています。
私たちの暮らしは、行政サービスだけではなく地域の皆様やNPO、企業などの努力と協働により支えられています。これから来る人口減少社会をしっかりと見定めた場合におきましても、今、握りあった手を離さず、より一層強くしながら活力と優しさあふれるまちづくりができるようにしなければなりません。そのためにも、持続可能な行政運営の確立が必要となってまいります。
今の行財政構造改革プランを、今年9月までにはより強化をして改正いたします。その中身といたしましては、やはり私を中心とした身を切る改革の継続。そして、市役所の窓口業務の改善、行政のスリム化、人件費の削減そうした市役所改革というものをしっかりと取り組みながら市民の皆様に信頼される市役所であるということが必要となります。そうした上において、施設の見直し、そして市民の皆様にも一定のご協力を賜る必要がございます。
将来世代においても本市で暮らし、働き、楽しむことができるよう市民の皆様のご意見を頂戴しながら職員一丸となってこの財政の危機的な状況を回復してまいります。
市民の皆様には、ご理解、ご支援、宜しくお願いいたします。
令和3年2月19日 阪南市長 水野 謙二