旧家電量販店売却についての記者会見での市長コメント

 皆様、本日は、お忙しいなか、旧家電量販店売却にかかる記者会見にお集まりいただきありがとうございます。

 ご承知のとおり、3月22日の総務事業水道常任委員会での全会一致を受け、本日の本会議で、全会一致にて公有財産の譲渡にかかる議決をいただき、本市が平成28年3月より3年間所有してきた旧家電量販店建物を、株式会社青木松風庵様に売却することが正式に決定いたしました。

 社会的にも大きく注目されてきた、本案件の大きな節目を迎えた今、平成28年11月に、多くの市民の皆様の思いに後押しされて市長に就任させていただいて以降、これまで辿ってきた道のりを改めて振り返ると、様々な思いが胸をよぎります。

 当該物件に係る課題は、大きく区分すると、3つのステージに分けることができます。
 1つ目は、大規模な市民運動に発展した7つの公立の幼稚園・保育所を1つにまとめる総合こども館構想のステージ、
 2つ目は、私が市長就任直後に立ち上げた、地域子育て拠点再構築プロジェクトのステージ、
 3つ目は、旧家電量販店建物を売却の方向に舵を切った以降のステージです。

 総合こども館計画の着想時期から考えると、ここまで足掛け4年にわたる道のりでした。

 改めて、売却の決定という、節目の日を迎えるにあたり、始めに、多くの関係者の方々に、感謝を申し上げたいと思います。

 市の発展のためにと、苦渋の経営判断をしていただいた、地権者の大正紡績様と倉敷紡績様、本社移転まで決断して買取りに手をあげていただいた青木松風庵様、本建物の購入について、ご検討をしていただいた多くの企業様、議会運営や最終調整の段階でお力添えをいただいた議長をはじめとする市議会議員の皆様、何より、日々、叱咤激励をくださった多くの市民の皆様、昼夜を問わず獅子奮迅の動きをしていただいた顧問弁護士、副市長を始め、この案件に携わってきた職員など、関係いただいた全ての方に、この場をお借りして深く感謝と御礼を申し上げます。

 一方、今回の売却に当たり、最低売却価格を購入価格の約2割まで減額するという決断をさせていただいたことにつきましては、企業誘致として必要な費用であると認識しているところですが、市民の皆様からお預かりしている大切な税金の使い道という観点からも、決断の趣旨をご理解いただけるよう、しっかり説明責任を果たしてまいりたいと考えています。

 最後に、建物を買い取っていただいた青木松風庵様は、公募型プロポーザルにおけるプレゼンテーションにおいて、「本社を移転し、阪南市に骨を埋める覚悟で事業を展開する」とおっしゃっていただきました。

 こうした熱い思いに応えるためにも、ご提案いただいた様々な事業展開が阪南市内で実現できるよう、市として出来うる限りのサポートを行うとともに、市と青木松風庵様、さらには阪南市内でご活躍をいただいている多くの地元企業様が、共に、元気で、活き活きと企業活動ができるまちづくりを進めてまいりたいと、決意を新たにしているところです。

 ちょうど良い田舎である、この阪南市において、子どもたちがしっかりと輝き出し、すべての人が安全安心に暮らしていけるまちを、市民の皆様、企業の皆様と、これまで以上にしっかりと連携をしながら、まちづくりに取り組んでいくことを皆様にお約束させていただきます。

平成31年3月26日
阪南市長 水野謙二

 

 

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